動物雑学

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リスの尻尾は取れる!?リスの意外な生態


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リスの大事な尻尾

 

 

小さくて可愛らしい姿が人気のリス。身の丈ほどもある尻尾も愛らしいですよね。

……でも、実はこの尻尾、取れるって知ってました?


リスの大きな尻尾はとても用途が多いです。晴れの日は身体にかぶせるように持ち上げて影を作り、雨や雪の日は同じように傘にします。
毛がふさふさなので温かく、寝るときには抱き枕の代わりにしてもいます。そしてその重量を活かして、ジャンプをするときにはかじ取りの役目を果たすのです。

こんなに便利な尻尾を手放すなんて……不思議かもしれませんが、天敵に狙われた時はそうもいっていられません。
そう、実はリスはトカゲのように尻尾を切ってそれを囮に逃げるのです。

 

リスに天敵は多く、ワシなどの猛禽類、地上ではたぬきやイタチなどの食肉目、そして蛇に狙われ、休む暇もありません。
特に食肉目相手では地上でのスピードもほぼ互角で、リスの敏捷さのみで逃げ切ることは難しいのです。
そうして追いつめられた時、リスは自分の尻尾を切断して一目散に逃げ出します。

 

そんなに簡単に切って大丈夫なの?と思われるかもしれません。
結論から言ってしまえばあまり大丈夫じゃありません。リスの尻尾はトカゲのように再生することができないのです。
あんなにいろいろな用途に使っていた尻尾がなくなってしまっては、その先の生活に大きな支障をきたしてしまいます。
それでも食べられるよりはマシなので、苦肉の策……といったところでしょう。

リスの生態

 

 

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リスは齧歯目(齧歯類)リス科に属する動物で、その種類は285種にも及びます。
樹の上で生活するものと地上で生活するものとで二分され、樹の上で生活するもののほうが尻尾はふさふさだったりします。
地上のリス(ジリス)は頬袋を持ち、そこにものを詰め込むことでよく知られています。

すごく乾燥した砂漠などを除き北極圏や熱帯雨林など幅広い生息域を持ち、きわめて優れた動物であることをうかがわせます。
ほとんどの種でメスが子供の世話をします。出産は年に一回から二回。子供は毛も歯もない上、目が見えない状態で生まれてきます。

一部のカリフォルニアジリスは、天敵であるガラガラヘビの毒に耐性を持っていることも報告されています。

基本的には草食ですが、昆虫や鳥類、そして爬虫類、果てには近縁種である小型の齧歯類を食べることも。一部の種は完全な昆虫食になっているといわれています。

 


人間とリス

 

リスのお腹の白い毛はヴェアと呼ばれ、最高級の毛皮として中世ヨーロッパでは人気でした。
何分一匹あたりからとれる量が少ないため希少価値があったのです。

アメリカではリスは食用としても人気であり、いくつかの地域でよく食べられています。
臭みがなく、調理に適しますが、やはり肉は小さく、料理として食べるにはたくさん捕獲する必要があります。

 

人間にもたくさん可愛がられるリスですが、興味本位でリスの尻尾をつかみ、尻尾が取れてしまったという話もあります。
リスの尻尾は大事なものなので、大切に扱ってあげてください。