動物雑学

珍しい動物や、動物についての雑学を紹介します。

ラッコは寝るときに仲間と手をつなぐ?可愛すぎる豆知識

 

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ラッコは食肉目イタチ科に属する動物です。
海岸から1km以内の場所に住み、海が荒れた時以外は陸地にあがらず、海面で過ごします。
無論寝る時もお馴染みの背泳ぎの状態で寝ますが、野性では仲間と手をつないで寝るところは見られません。

野生のラッコは眠るとき、潮に流されないように海中から生えているコンブにつかまって寝ます。
コンブは海底に根っこをはっているので、一緒に流されていくようなことはありません。ラッコも安心して夜を過ごせるというわけです。

しかし、動物園や水族館にラッコのためにコンブを植えているところはありません。そもそも流される心配がないので植える必要がないのです。
でも、ラッコは本能から、眠るときに何かつかんでいないと不安です。そこで仲間と手をつなぐのです。
そんなわけで、我々はラッコたちが手をつないで眠る可愛い姿を見ることができます。

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・ラッコを見られる水族館は少ない?

 


ラッコといえばポピュラーで身近にみられる動物のように思えますが、実は
海遊館

神戸市立須磨海浜水族園

アドベンチャーワールド

マリンワールド海の中道

⑤アクアワールド茨城県大洗水族館

新潟市水族館マリンピア日本海

のとじま水族館

鳥羽水族館

の八つの施設でしか見ることができません。

大きな理由としては生息数が激減しており、アメリカでの動物愛護団体の活動でもあってかアメリカはラッコの輸出を禁止してしまいました。
ラッコを国内で捕獲することができない日本は、必然国内での繁殖に頼らざるを得なくなりますが、ラッコは子育てといった繁殖本能が薄れてきており、それも難しい状態です。
近いうちにラッコを日本で見ることはできなくなるかもしれません。

 

 

・ラッコと人間

 

 

ラッコは海での体温の維持を体毛に頼っています。身体が小さくて皮下脂肪が薄いためです。
しかし人間の生活で海に流出した油が体毛に浸透し、水をはじかなくなると海水に体温を奪われて凍死してしまうのです。
そのほか体毛が水にぬれることによって体毛に空気を閉じ込めることができなくなり、それによって得ていた浮力を失っておぼれてしまうこともあります。

ラッコは健啖で、前述した通り体温が冷えやすく、体温の維持のためにたくさんのエネルギー、食事が必要です。
貝やウニ、イカなどを食べますが、個体によっては好物があるそうで生涯その好物を食べ続ける層です。
特にウニは高級食材なので、食害による経済的損失を心配されています。
ラッコは実は海にすむ哺乳類の中で、唯一食物を噛んで接種する動物です。

ラッコは本来は陸地で生息する動物だったと言われ、海辺の陸地で日光浴をしている群れを見ることができたと言われています。
しかしそれでは人間に簡単に乱獲されてしまったため、現在のような海面での生活に移行したと言われています。
海岸でのんびりするラッコも、見たかったものです。

ほぼすべての動物が「数」を認識!知られざる動物の能力


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数字、数学などというと「高等」な「人間」独自の感覚であり、他の生き物には備わっていないものだというイメージがありますが、近年の研究でそうではないということがわかってきました。
賢い動物といえば、「賢馬ハンス」が有名です。19世紀末に有名になったこのドイツ馬は、簡単な算数の問いに蹄を鳴らすことで答えて見せ、飼い主のヴィルヘルム・フォン・オーステン卿によれば加減乗除や分数を理解し、音階までわかったといいます。
しかしその後の調査によって、ハンスは周りの人間の雰囲気によって蹄を鳴らす回数を決めていたことがわかり、「分数のわかる馬」の神話は忘れられました。

さて、それから一世紀あまり、今日では動物の知的能力への関心が高まってきています。
ニュージーランドウェリントン大学のバーンズらの行った実験では、倒木にいくつかの穴をあけ、また複数のダンゴムシの幼虫をその中に数をバラバラになるようにして放り込みました。
そして(条件付けなどの人為的関与のない)野生のニュージーランドコマヒタキにその様子を観察させ、どの穴に向かっていくかを観察しました。
するとこの鳥たちは、ダンゴムシの幼虫を一番多くいれた穴に向かっただけではなく、研究者らが鳥のいない隙に穴からダンゴムシの幼虫を取り除くと違和感を覚え、数合わせのためその穴を長いこと観察したといいます。
バーンズらはこの実験から、鳥は小さな数(一桁ぐらい)を認識する能力を生まれつき持っているのだと主張しました。

 

 

 

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動物は言語として数の概念を持っているわけではない(1、2など数えたりはしない)、しかし、数字を用いずとも物体の集合を認識することでおおざっぱな計算をすることができるといいます。
この能力は生まれつき備わっていて、イカカニなどの無脊椎動物にも見られるそうです。
マサチューセッツ工科大学のペパーバーグ博士はハチにもそうした能力を見出すことができるといい、学習によって区別できるようになるといいます。

 

 

  • サルは人間より賢い!?

 

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ロチェスター大学のキャントロンらは五年間の研究で、アカゲザルの計算能力が非常に高いことを報告しています。
実験では、正解した時にジュースを与える報酬を用意し、大学生のグループらとアカゲザルとで「色や形、大きさなどの同じ物体を複数個集めたものを2セット用意」し、数の少ないセットのほうを選ばせる課題にチャレンジさせました。
すると、アカゲザルのほうが選択するスピードが速いという結果を得られ、それは物体の性質(色や形)を変えても同じ結果を得ることができました。
これについてキャントロンらは、アカゲザルは大学生のようにミスについての恐れがなく、素早く判断することができるようだと話しています。
そして同じくアカゲザルの実験では、デューク大学の実験で耳で音を聞いた回数と同じ数の個数の物体を選ぶ能力などを報告しています。
また、「ゼロ」そのものを認識するには至っていなくとも、1や2より少ない数であるという認識を持っているとのこと。

甲殻類と昆虫の意外な近縁性

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虫とカニ、エビ、よく似ていると思ったことはありませんか?

それもそのはず、両者は遺伝的にはごく近縁のものだったのです。

 

まず両者は節足動物門という大きなグループに属しています。そしてこの節足動物門のうち、甲殻類と昆虫の所属する六脚類はわけて考えるのが20世紀までの通例でした。

 

しかし分子系統学などの子細な研究により、両者は同じ、というより昆虫は甲殻類から進化した系統群であることがわかってきたのです。

 

甲殻類カニなどより鋏角亜門であるクモ、サソリなどのほうが昆虫より遠い親戚であるということは、意外に思う方も多いでしょう。

 

様々な研究結果から、両者の近縁性が指摘され、「汎甲殻類」として両者を同じグループにくくる動きも最近ではあるようです。

「イルカ」と「クジラ」の違いは大きさだけではない!?わかりやすく解説

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「イルカ」と「クジラ」の違いは大きさだけ……そんな話を聞いたことはありませんか?……実はこれ、間違いなんです。

 

だいたい成体の体長4mほどを目安にイルカとクジラを分けているといわれていますが、これは「傾向」に過ぎず、きちんとした取り決めがあるわけではありません。

 

あくまで「イルカ」と「クジラ」の違いとは、日本語での恣意的な区別に過ぎず、両者の区別は地域によっても違います。

日本では伝統的によく似た両者の小柄なものをイルカ、大きなものをクジラと呼んできました。

例えばシロイルカと呼ばれているDelphinapterus leucasは、イルカを表す英語であるDolphinではなくBeluga whaleと呼ばれています。日本語ではクジラを表す「whale」

 ですね。

 

クジラとイルカの決定的な違い

 なにより「イルカ」と呼ばれている種と「クジラ」と呼ばれている種の間には決定的な違いがあるのです!

 

それは「歯が無いものがいること」

 

イルカはハクジラ亜目に属しますが、クジラには「ハクジラ亜目」と「ヒゲクジラ亜目」が存在します。

ハクジラ亜目はその名の通り歯のあるクジラ類が属する分類であり、イルカの全てとシャチが属しています。

対してヒゲクジラ亜目は上あごに存在する「鯨髭」という器官が歯の代わりに存在しているのです。

 

他にもエコーロケーション能力の有無など、様々な事でハクジラ亜目とヒゲクジラ亜目には違いがあり、イルカとクジラの違い以上にその差異は多いです。

 

イルカもクジラも、見た目は違っているように見えますが、ハクジラ亜目の仲間だけでみるとそう違いはなかったりするのです。